次に、児童心理治療施設じどうしんりちりょうしせつについて伺います。
世界的に見ると、新型コロナウイルス感染症対策として自宅待機の際に、子どもへの虐待やDV被害が増えたのではないかという報告もあります。
児童虐待やDVの被害は、今、目の前の事象を解決すればいいという問題だけでは無く、二十年後三十年後にも連鎖やPTSDなどの影響が出てくることが懸念されています。
自宅で待機していた中での問題なだけに、行政や支援団体も見つけることが難しいことではありますが、早期の発見と早期の対策が求められますし、目の前の解決策と、長期的な支援策を示していく必要があるのでは無いでしょうか。
先が見通せない状況や、新たなウイルス感染症が発生するたびに同様の心配をしなければいけなくなりますし、特に子ども達は自分たちで身を守る能力も低く、心の状態を回復する能力も大人よりも低いと言われています。
そのためにも、行政として児童心理治療施設の整備や機能整備が必要であると考えます。
今日明日すぐに設置することは人員の配置、人材の確保、児童生徒、保護者からのニーズなどを勘案すると非常に難しいとは思いますが、いつまた自粛が強化されるかも分かりませんし、今後長期間コロナと付き合っていく上で、欠かせない機能になるのではないかと思っています。
社会情勢が大きく変わりつつある中で、現在、県が設計を進めている新複合化相談施設について、児童心理治療施設としての機能も組み込むことも検討していただきたいと思っています。
昨年十二月の総括審査の際に、加賀屋議員から児童心理治療施設に関しての質疑があり、その際の知事の答弁の中に、大きな課題として取り組むという発言がありましたが、その後の検討状況をお聞かせください。また、今後の必要性について、改めて知事のお考えをお聞かせください。