7月2日で都議会議員選挙が終わりました。毎回都議会議員選挙は国政選挙にも影響があるということで全国的に大注目の中行われたわけですが、大方の予想通り都民ファーストの会が公認候補者一人を除き全員当選し圧勝となりました。
反自民の受け皿となった都民ファーストの会ですが、伝統を守りながらも改革を進めていくという方向性が有権者からは評価されたのではないでしょうか。あと、都民ファーストの会への追い風と自民党への大逆風と。
また、公明党も候補者全員が当選となりあらためて組織力の大きさを実感しています。
ここでは、都民ファーストの会への評価や個々の候補者のことはあえて書きませんが、都民の信任に応え、東京から改革をいい方向へ進めていって欲しいと願っています。
自民党は、選挙前から森友・家計学園問題などのエラーが続き、最後に稲田防衛大臣の不適切な発言と謝罪になっていない謝罪会見や、安倍総理自身の自己を抑えきれなかった感の強い街頭演説があり、あれが影響を強く与えたのかなと個人的に思っています。
あくまで東京都議選も一地方であり、有権者はもう少し冷静な見方をするのかなと思っていましたが、国政の影響をもろに受けた選挙戦だったと思います。
国政の影響は地方選挙にも強い影響を与えるのだということが自分自身としても確認できたので勉強になった選挙です。
過去最低の議席とはいえ、23議席を確保しています。都民ファーストの会は正直「風」で勝ち上がった部分が大きいので、この4年間でもう一度都議会自民党を立て直し、驕りを捨て真摯に有権者と向き合えばまた復活できるんだろうなと私は冷静に見ています。
自民党よりもひどい結果になってしまったのは、民進党ではないでしょうか。
選挙前から離党者が相次ぎ、現有7議席から5議席に減らしました。驚くことに、5議席確保したことに前向きな評価をしている人が少なくありません。
本当にこの評価は正しいのでしょうか。私は間違っていると思います。大惨敗であり、国政での共産党との連携が支持政党のない中道保守、中道リベラルの有権者から見放されている結果となっていると私は総括していますし、挨拶回りをしていてもそのような意見が非常に多いです。
本来二大政党制を目指すという名目で民主党からスタートしたと認識していますが、国でも地方でも、今の自民党の受け皿にすらなれていません。そのことに強い危機感を抱いている人はどれくらいいるのでしょうか。
今回の東京都の場合は自民党の受け皿として都民ファーストの会が受け皿となり躍進をしました。また、関西方面では日本維新の会が影響力を持ち高い支持を得ています。しかし、全国的に見てみると、現段階で自民党の受け皿となりうる政党は存在しません。
国民が求めているのは、自民党に変わる政党ではなく、自民党と同じく安定した政治運営、政権運営を任せられる政党です。
このまま、民進党、自由党、社会党、そして共産党と選挙協力や候補者調整を進めることは、共産党を利するだけで、他の政党にプラスの要素は何一つないと個人的には思いますし、政権を任せたいと思う人たちを増やすことは難しいです。
(あくまで個人的な意見であり、共産党所属の議員をどうこう言ってるつもりはありません。個人的な付き合いを考えれば、共産党の所属の議員の皆様は仕事も熱心で尊敬しておりますが、日本の一国民として党是に賛同することできません。)
仮に今衆議院が解散され総選挙となった場合、受け皿となりうる可能性がある都民ファーストが国政で候補者を擁立する時間的な余裕もないですし、そうなると自民党が圧勝し、比例では共産党が議席を伸ばしてしまう結果に繋がりかねません。
安倍政権を倒すという短期的な目標を共有するのではなく、長期的に見て自民党に変わりうる政党を目指さなければ我が国の民主主義は一向に進歩しないです。今のまま進んでいくのであれば、国政においては自民党内での政権交代を望む他ありません。でもそれは、国民にとって選択肢が減ってしまうという不幸な結果になってしまいます。
是非とも、長い目で見た政治を進めていってほしいなと感じています。
最後になりますが、今回の選挙でもメディアによる影響がとても大きかったのではないかなと思っています。民主党政権が誕生した際もそうでしたし、大阪維新が躍進した時もそうでした。そして今回も。
私たち政治家は常にメッセージを発信しているつもりですが、なかなか直接有権者に届けるというのは厳しいと感じることが多々あります。こうしてブログを書いても、先日の共謀罪の法案成立の際に書いた記事が1万ビュー近く伸びたことを除けば、500から3000くらいとなっており、まだまだ個人での情報発信は影響力が限定されています。
紙媒体での情報発信も伝えたいところに届けるというのは至難の技です。
是非とも有権者の皆様にはメディアの情報だけに踊らされないような判断と、自分で直接情報を取りに行くということをしていただきたいと願っております。
その積み重ねが、政治を良い方向に変えていくための第一歩となるのではないでしょうか。
またメディア関係者も
私の選挙もあと1年9ヶ月後に始まります。
人の選挙を気にする前に、自分の選挙を気にしろよとお叱りを受けないように、日頃の政治活動が選挙にも繋がるように精進していきたいと思います。