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  • テロ等準備罪、共謀罪の成立を受けて感じること。

    2017.06.15

    テロ等準備罪、通称、共謀罪が深夜国会というかもはや徹夜国会で成立しました。
    まずはじめに、これは誰かを批判するものでも、自分の考えが全て正しいと思って書いているわけでもありません。

    私は自民党が好きです。しかし好きなのは数年前までの自民党です。左右幅広く意見を集約し、自由に意見を戦わせ党内で切磋琢磨しあっていた頃の自民党です。古い体質の自民党を批判する人もいるかもしれませんが、党内で政権交代をしてきていた頃の自民党は良くも悪くも国民の声をしっかりと聞いていたように思います。
    組織内の人間が、組織内の問題に対して何も言わなくなってしまえば、それは組織としての体裁をなしていません。自浄作用が働かない。今の自民党はそのように感じます。
    かろうじて希望を感じるのは、石破さんが唯一、主流派の行動や考えに対して公然と異を唱えているということです。
    小泉進次郎さんにも期待をしていますが、今の発言などを見ていると順番待ちをしているのかなと感じてしまうことが多くなってきてしまいました。世界中で若い元首が誕生していることを考えれば、小泉さんにはもっと出来るような気がします。
    自浄作用が働かないという点は民進党も同じかもしれません。国民の多くに「批判しかしない」と映っている現状を真摯に受け止めれば、今後のことを考え、取るべき行動は変わってくるはずです。それがまだ私には見えません。
    また、本来主義主張が合わないはずの共産党と手を組んでいるように見える行動は今すぐにやめるべきだと思います。目の前の利益を求めるのであれば手を組むのは得策かもしれませんが、我が国は今後も世界の中の日本として発展する国であり、50年後100年後のことを考え行動を共に出来る人と手を組むべきだと思います。
    2年前の私の選挙では民主党から推薦をもらい戦いましたが、私も、そして家族も含め「保守派」にとっては今の民進党が進もうとしている道は「二大政党制」からは大きく逸れてしまっているように映ります。

    今、国民が求めているものはもしかしたら自民党に変わる政党ではなく、民進党に変わるしっかりした野党なんだと思います。その役割を新たな政党が担うのか、与党内で異論を唱える人が結集して誕生するのか、既存の野党が信頼される野党として昇華するのかは分かりません。
    でもこの壁を乗り越えて、その先にようやく、政権交代が期待できる選択肢、二大政党制が誕生するのではないでしょうか。

    テロ等準備罪の内容の是非については、ここではあえて触れませんが、上の前提に立ったとしても、私は今回の成立には強い違和感を覚えます。解釈改憲で押し切られた安保法制の時もそうでしたが、内容どうのよりも、これが叡智が集まっているはずの国会の運営のあり方として正しいのかどうか、そしてそれを可とする前例を作ってしまっていいのか、疑問が残るばかりです。
    これを許してしまえば、もう何をやっても許される、というか何をやっても何も言えない、言う権利さえなくなってしまう可能性すらあります。
    この前例の積み重ねにより、やがて、独裁さえ可能にしてしまう危険性すらあります。どの法律もそうですが、国民が理解できないような拡大解釈や、法律の乱用がないことだけを願うと同時に、「あの時、自民党もやったでしょ?」というロジックを使った政権が誕生しないことを切に願います。

    個人的に野党が今後取り組まなければいけないと思うことは、野党4党の党首が言っているような安倍政権を追い込むためだけに政局を進めていくのではなく、国民の信頼を得るために「戦術の大きな変更をすること」だと思います。それは、大衆迎合をせよということではなく、少なくとも国民から「反対しかしていない」と思われないようにするということです。
    いくら委員長や大臣への不信任を出したとしても、与党議員の協力がなければ目的は達成されず、多くの国民には「また時間稼ぎをしている。」「また反対ばかりしている。」としか映りません。
    与党議員へ積極的に働きかけて日本の未来のために頭を下げてでも協力を仰ぐことや、与党を巻き込んだ政界再編を仕掛けていくことが必要なのではないでしょうか。

    ここまで、国政において与党、そして野党に対して感じることを書きましたが、最後に国民に思うことを一つだけ。
    選挙には必ず行きましょう。誰に投票しようが構いません。
    あなたが政治にどんなに興味がなかったとしても、あなたの生活と政治を切り離すことは絶対にできません。
    私が善政をしているというわけではありませんが、民主主義をとっている我が国においては、有権者側も情報を得て学び、最良の選択をしていかなければ、後々「聞いてない!!」などと言うことは出来なくなってしまいます。

    私自身も、一市議会議員として政治に対して希望を持てる、信頼してもらえるように精進してまいります。