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  • 「子育て支援・子ども施策」と「少子化対策」は似てるけど違うと思う。

    2016.11.11

     

    11月議会で一般質問をさせていただきます。予定は12月10日午前10時です。
    一般質問(質問時間30分、再質問20分)ができるのは基本的に一年(4月〜3月)に一回となります。昨年当選させていただき、9月に行いましたがそれ以来となります。
    一年に一回しかないもんだから、市政運営に対する思いのたけを公式に発言できる機会というのはそうそうありません。なので、昨年の一般質問が終わってからこのチャンスに向けて頑張ってきたと言っても過言ではありません。

    で、僕が今回取り上げるのは「子どもにやさしい秋田市」というテーマのもと、最年少議員としての視点で質問を作り上げたいと思っています。

    私は30歳の時に結婚をしました。30歳が早いかどうかは分かりませんが、同級生を見てみると半数はまだ結婚をしていません。
    シングルズカフェってなんですか?の記事中にもありますが、結婚したくても出来ないのか、そもそも結婚に興味がないのかで使うべき予算は変わってきます。
    結婚したくてもできない理由で、例えば収入面に不安があるのであれば雇用の安定かや給料が少しでもアップする方策、そもそも秋田市で希望する職種がないのであれば起業してもらう風土を育てていくなどの対策が必要です。
    出会いがなくて結婚できないのであれば、秋田市が行っているシングルズカフェなどに積極的に参加してもらったりを促していく必要があります。

    次に結婚をして、子供を欲しいと思う家庭もあれば、子供は作らずに二人で生活をしていくという選択をする家庭もあるかもしれません。また、なかなか子供が欲しくてもなかなか授からないという家庭もあります。逆に、子供を作る気はなかったけどできてしまったという人もいるかもしれません。

    結婚、出産をするまでに、いろいろな障害があるわけですが、特に第一子を産み育てる時には、父親もそして母親も不安は非常に大きいのではないでしょうか。

    国でも県でも市でも、今やっている取り組みは合計特殊出生率を上げるためにとにかく第三子を産んでもらおうと、保育料の無料化なり、様々な相談サービスなんかを行っていますが、僕個人としては第三子への支援というのは少子化対策としては効果はほとんどないのではないかと思っています。
    今の制度を作っている人の多くは高度経済成長期や右肩上がりのバブルの時期を知り、産めよ増やせよ、三人兄弟が当たり前という時代に生まれ育った世代が中心だと思います。
    でもそれでは、実態にあった制度は作られません。
    現状を分析すると、そもそも結婚をする人が減っている現状や、30年前に比べると割合的に3人目を産む家庭はほぼ横ばいですが2人目のを産んでいる家庭の割合は半分くらいまで減っています。
    絶対数も少なく割合も減っているのは様々な要因があるとは思いますが、一人目を産んだ時の負担感というのが大きいのではないでしょうか。

    僕も昨年長女が生まれましたが、妻にはかなりの負担をかけてしまっています。また、子どもを育てるのってこんなにお金がかかるの??という思いもあります。

    本当に人口減少に歯止めをかける気であれば、私は第一子からの支援が非常に重要だと考えています。一人目の子育てが負担感なく出来れば、二人目だって三人目だって考えますが、現状ではそれは厳しいと感じる人は少なくないのではないでしょうか。
    友人や知人に話を聞くと「一人を大切に育てる」という意識の人が非常に多いです。二人目も欲しいけど、経済的な面でも精神的な面でももう一人となると厳しいという方も多くいました。
    子育て経験がない人を秋田市総出でサポートをしていく。子育てを経験された先輩からしてみたら、そんなに過保護にする必要あるの?と疑問を持たれるかもしれませんが、これが今一番必要なことです。そういう観点に立った子ども政策は考えていかなければいけません。

    秋田市の場合、人口減少対策への対応は全国的に見ても引けを取らないくらい取り組んでいると思います。しかし、人口減少対策というと「子どものため・子育ての世代のため」と思われるかもしれませんが、僕はここに強い違和感を感じています。
    人口減少対策としての政策は一つ間違えると「産めよ増やせよ」といった風に捉えられかねません。
    確かに人口減少対策は必要です。必要ですが、同時に子育て支援や子ども施策にも力を入れていかなければいけないのではないでしょうか。

    子育て支援の効果が発揮されるのは、明日明後日や来年再来年の話ではありません。政策を基に生まれた子どもが大人になった時に初めて効果が現れるものが多いです。
    また、子どもに優しいまちづくりを進めることは、周辺の市町村や 近隣県からの「子育て移住」も期待することができます。
    東北の県庁所在地で唯一ダム機能を果たしていない秋田市だからこそ「子育て」に力を入れたまちづくりを進めていきたいものです。

    いずれにせよ、今後30年は確実に人口は減ります。
    減ってしまった時に「さ〜困った」と慌てるのでしゃなく、人口が減っても持続可能な秋田市にするためにも、今から「子どもにやさしいまちづくり」を一緒に進めていきましょう。