BLOG

  • 「グイッとやっちゃって」の何が問題なのか。危機管理体制は大丈夫か・・・

    2017.07.28

    7月22日23日に降り続いた大雨により被害を受けられた方の1日も早い復旧を願ってやみません。
    さて、各種メディアでは「知事が不在だったこと」と「部下をかばって嘘の報告をした」ことにより波紋が広がっています。

    まず前提としてプライベートをどうこう言うつもりもありませんし、お酒を飲むなとも言いません。
    ですが、知事の危機管理の意識の低さと県庁の災害に対する体制というのはいまのままでいいのかというのはしっかりと問うていかなければいけません。
    また、県議会からこれに対して未だに声が出ていないというのが果たして正常な議会と呼べるのかどうか疑問に思います。
    応援しているしていないに関わらず、地方議会は是々非々であるべきであり、良いことはいい、ダメなことはダメだとしっかりと言えなければいけないのではないでしょうか。

    市民、県民の命と財産を守る首長として今回の判断と対応がどうだったのか、その精査をしっかりとしていただくよう求めます。

    そして今回の一件でのツイッター上では擁護する意見が非常に多いように感じます。しかし、知事も認めているように今回は明らかにまずかったです。まずい行いに対してまずいと言えない空気と、言わせない空気を作ってしまうのは、健全な民主主義国家としていかがなものかと思います。
    ちなみに私のスタンスは先ほども書きましたが、知事がゴルフをすることもお酒を飲むことも旅行に行くことも部長と遊びに行くことも否定しません。それが人事に関わっているかどうかは知事しか知り得ないですし、行政運営にとって必要なのであれば結構なことだと私は思います。
    問題は、知事に直接連絡を入れるという手段を選択しなかったことと、部長も同席しながら秋田に帰ることを進言しなかったことだと思います。この体制がどのように構築されたかは知りませんが、改める必要はあります。

    ということで、ツイッターやフェイスブック上での「それは違うだろ!」と思うような擁護論に対して私の考えを書きます。

    【足引っ張りはやめろ!!系】
    そもそも、これが足引っ張りとして見られてしまうというのが驚愕です。
    擁護する、支援すること以外認められないのであれば、地方議員はいりません。地方議員にとって必要なことは個々の政策、個々の判断において、是々非々で意思表示をするということではないでしょうか。

    【知事にだってプライベートはある!!系】
    もちろんプライベートはあります。首長は休みもなく激務だと思いますし、ワークライフバランスもしっかり考えなければいけないと思います。ですが、緊急事態においては首長にプライベートはありません。
    前日からの大雨の予報と、途中でのメールでの報告をどれくらい真剣に感じ取ることが出来るかということと、危機管理に対する認識というのは首長にとって必要な要素ではないでしょうか。

    【知事がいれば雨は止んだのか!?系】
    知事が秋田にいたら雨が止むということは絶対にありません。ですが、知事がいなければ出来ない対策や判断というのは多く存在しています。
    また、災害が起きた時に首長(意思決定権者)が現場にいないというのは、災害を経験した首長の多くが言っていることであり、被害が甚大ではなかったから良いものの、仮に「あなた」が被災していても同じことを言えるでしょうか。

    【おらほの殿を悪く言うな!!系】
    そもそも佐竹家分家の当主であって殿ではありません。また、仮に殿の末えいだとしても殿に対して者を言ってはいけないというのは何時の時代の感覚なのか気になります。

    【部下を庇うなんて良い上司!!系】
    確かに民間企業で部下を庇う上司というのは素晴らしいと思います。しかし、行政においてはそれを許してしまえば緩みきった組織への一歩となります。

    私は知事を攻めたいわけではありません。今回のことを教訓として、秋田県全体の防災体制と危機管理体制を改善していくことを目的としています。
    出処進退に関してはご自身がお決めになることですし、個人的には辞める必要性はないと思います。
    復旧復興に向けた取り組みはしっかりと全ての人が協力をし、終わった時にはしっかりと総括をして次に繋げていかなければいけないのではないでしょうか。