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  • 秋田県の新型コロナウイルス感染症の医療提供体制等について

    本日は県政協議会が行われ、知事より新型コロナウイルス感染症対策について報告がありました。
    医療提供体制等は県のホームページにも記載されていますが、こちらにも記しておきます。

    1・県内感染状況

    8月23日現在の県内感染状況ですが、累計で45人の方の陽性が確認されています。そのうち、クラスター関連の感染者数は8月7日から8月15日までのJR東日本秋田支社バスケットボール関連で22人(部員10人、家族3人、支社社員4人、その他5人)であり、このクラスターから大きな飛び火は見られない状況となっています。

    2・入院者数状況
    8月23日現在の陽性反応者のうち、入院者6人、宿泊療養者1人となっており重症者・重篤者はいません。その他の38人については退院・療養が解除されています。
    入院されている方の1日も早い回復を願っております。

    3・PCR検査件数
    秋田県健康環境センター及び秋田市保健所にて2月10日から8月23日までの累計検査数は1,687件であり、一番多かった時で8月3日〜9日の238件となっています。
    現在秋田県の行政検査としてPCR検査可能件数は1日200件となっていますが300件まで拡充する予定です。また、この他にも医療機関において保険適用により検査可能な件数は134件となっています。
    今後、全自動検査機器を県総合保健事業団(県北、中央、県南)に配備しプラス60件、県健康環境センター及び秋田市保健所で検査機器を追加で配備をしプラス50件の検査体制を確保するとのことです。
    何度も述べていますが、不安回避行動のためのPCR検査の拡充は不要と考えていますが、検査が必要であると判断された人がすぐに検査できるような体制を整備しておくことは必要です。この後どれくらいの感染者が確認されて、濃厚接触者が増えるか分かりませんが、まずはそういった方がしっかりと取りこぼしなく検査できる体制と、各医療機関に従事する方が定期的に検査できる体制を強化・維持していただきたいです。

    4・外来医療体制(帰国者・接触者外来)
    帰国者接触者外来の設置件数は24ヶ所を各二次医療圏に整備済みです。(既存医療機関13ヶ所、仮診療所11ヶ所)
    また、鹿角市、大館市、北秋田市、能代市、男鹿市、秋田市、由利本荘市、大仙市、横手市、湯沢市の計10ヶ所の他、秋田周辺医療圏に県で検体採取所を一ヶ所設置しています。

    5・入院医療体制
    7月28日に、新たな流行シナリオに基づく患者推計による「病床確保計画」が策定されました。県内では、宿泊療養施設も含めると304人の感染者まで現状では対応が可能となっています。
    県北57床(重症者5床)
    県央110床(重症者18床)
    県南68床(重症者4床)
    宿泊療養施設69床(県央のみ)
    現在は無症状者や軽症者の受入のためにルポールみずほを活用していますが、今後秋田県青少年交流センター(ユースパル)の活用(99名分)も検討しています。
    中等症以上の症状がある患者受入のための必要病床数は235床ですが、重症者の受入可能数は27床です。単純に病床数を増やせばいいという問題ではなく、また病気は新型コロナウイルス感染症だけではないことを考えると、まずは重症者や重篤者を出さないような体制を維持していかなければいけません。基本的に感染者数を増やさないことが重要ですので、各自の予防策の徹底をお願いします。

    6・その他
    本日の県政協議会の場で、会見のあり方について県の考えをお伺いしました。
    今までは、感染が確認される度に緊急の記者会見を開いていましたが、記者会見の場ではまだ情報が出揃っていない状況であり記者からの質問に答えられない状況も散見されていました。そのことにより、不確かな情報による憶測の拡散や誹謗中傷が発生してしまったと危惧しています。また、記者会見中も勉強会のような質問も散見されたり、感染が確認された方への配慮が欠けた質問もありました。感染者が発生するたびに不安になる気持ちは重々承知していますが、先が見通せない状況や今後新型コロナウイルスと上手く付き合っていく上では、そういった誹謗中傷や、不確かな情報による憶測の拡散は早いうちから食い止めねければいけません。クラスターが発生した際や、病院、福祉施設で感染者が確認された場合は別ですが、公表すべきタイミングと内容を精査した上での会見を開くべきであると個人的に考えています。
    知事からは、9月以降会見のあり方について例えばポツポツと感染者が確認された場合などは緊急の会見ではなく、対応を考えていきたいとの発言がありました。