こんにちは。秋田県議会議員の宇佐見康人です。
昨日、厚生労働省から平成30年度の人口動態統計の確定値が発表されました。それに伴い、秋田県の同統計の結果も公表されています。
以下、県から発表された数字をそのまま書きます。
秋田県の平成30年1月~12月の人口動態統計月報年計(概数)の状況は、 次のとおりです。
1出生
・出生数は、5,040人で前年の5,396人より356人の減少。
・出生率は、人口千対5.2で前年の5.4より0.2ポイント減少。 〔全国は7.4 全国順位47位(平成7年以来、24年連続)〕
・1人の女性が一生涯に産む子供の数を表す合計特殊出生率は、1.33で 前年の1.35より0.02ポイントの減少。
〔全国は1.42 全国順位43位(前年40位)〕
2死亡
・死亡者数は、15,434人で前年の15,425人より9人の増加。
・死亡率は、人口千対15.8で前年の15.5より0.3ポイントの増加。 〔全国は11.0 全国順位1位(7年連続)〕
(1)が ん(悪性新生物<腫瘍>)
・死亡者数は、4,147人で前年の4,099人より48人の増加。
・死亡率は、人口10万対424.0で前年の413.2より10.8ポイントの増加。 〔全国は300.7 全国順位1位(平成9年以来、22年連続)〕
(2)心疾患
・死亡者数は、2,091人で前年の2,086人より5人の増加。
・死亡率は、人口10万対213.8で前年の210.3より3.5ポイントの増加。 〔全国は167.6 全国順位11位(前年10位)〕
(3)脳血管疾患
・死亡者数は、1,542人で前年の1,615人より73人の減少。
・死亡率は、人口10万対157.7で前年の162.8より5.1ポイントの減少。 〔全国は87.1 全国順位2位(前年1位)〕
(4)自 殺
・死亡者数は、199人で前年の242人より43人の減少。
・死亡率は、人口10万対20.3で前年の24.4より4.1ポイントの減少。 〔全国は16.1 全国順位4位(前年1位)〕
(5)血管性及び詳細不明の認知症
・死亡者数は、310人で前年の302人より8人の増加。
・死亡率は、人口10万対31.7で前年の30.4より1.3ポイントの増加。 〔全国は16.5 全国順位2位(前年1位)〕
3 乳児(生後1年未満)死亡
・死亡者数は、13人で前年の18人より5人の減少。
・死亡率は、出生千対2.6で前年の3.3より0.7ポイントの減少。 〔全国は1.9 全国順位2位(前年2位)〕
4 周産期死亡
・死亡者数は、23人で前年の22人より1人の増加。
・死亡率は、出産千対4.5で前年の4.1より0.4ポイントの増加。 〔全国は3.3 全国順位3位(前年8位)〕
5 自然増減
・出生数から死亡数を減じた自然増減数は△10,394人。前年の△10,029 人より更に365人の減少。
・自然増減率は人口千対△10.6で前年の△10.1より更に0.5ポイントの減 少。
〔全国は△3.6 全国順位47位(7年連続)〕
6婚姻
・婚姻数は、3,052組で前年の3,311組より259組の減少。
・婚姻率は、人口千対3.1で前年の3.3より0.2ポイントの減少。 〔全国は4.7 全国順位47位(平成12年以来、19年連続)〕
7離婚
・離婚数は、1,246組で前年の1,366組より120組の減少。
・離婚率は、人口千対1.27で前年の1.38より0.11ポイント減少。 〔全国は1.68 全国順位46位(前年43位)〕
こういった数字だけを見ると、秋田県はいよいよお先真っ暗なのか?感が否めませんが、そもそも少子化が始まりますよと一番最初に言われてから40年以上がたち、日本全国で対策を打ちあぐねています。
秋田県の子ども子育て施策は全国を見ても上位クラスにある中で、なぜ出生率、合計特殊出生率が上がらないのかを冷静に分析をしなければいけません。
秋田市では、3年前から一定の条件のもと保育料の第二子無償化事業を行いました。それ以降、第二子以降の減少率は第一子に比べて緩やかな減少率になっています。
6の婚姻でも分かるとおり、秋田県ないの婚姻率は全国で最下位です。少子高齢社会になっている(若者が少ない)上に、結婚する人たちの数も減少しています。また、平均初婚年齢、平均所産年齢も年々アップしています。
今までは、合計特殊出生率上では2.07以上にならなければ人口が増えないので、3人目以降の子供を産んでもらえるようにと第三子以降への支援を子ども子育て施策の中では重きを置いていました。その必要性も分かりますが、データ上は第三子を産んでくれる家庭は40年前も今も全体の10%くらいで推移していて大きな差はありません。第二子を産んでくれる家庭が減ってしまったこと、一人っ子が増えたこと、結婚しない人が増えたことが大きな要因となっています。
秋田市で少子化対策としての保育料第二子無償化(子育て施策とは別物であると考えています。)を始めてくれたのは今から3年前です。私や細川市議が、3人目をタダにしたって意味がないと言い続けようやく動いてくれたと自負しています。その結果、第二子の減少トレンドが緩やかになり、第一子からの無償化が秋田市で国に先行する形でスタートしました。
上にあげた子どもの数が減ってしまっている要因の上位にきているものは40年も前から分かっていた事なのに、その対策はここ数年で本格化しました。
県では、人口の社会減対策を本格的に始めましたが、これも県議会議員の鈴木健太さんが問題提起をしようやく動いてくれたという気持ちを抱いています。
私たちには事業や対策を提案する事はできても、予算の執行権はないので、最終的に何をやるか、どうやるかは知事はじめ県当局が決め、私たち議会が承認するわけですが、その過程でいかに知事を本気にするか、いかに行政職員の皆さんに危機意識を共有してもらえるかというのが非常に重要なわけです。
生意気なことを書いていますが、4年前に市議会議員に立候補するときに「この10年が勝負」という思いでおりました。今も変わりません。残り6年でさらに前に進めなければ、取り返しがつきません。
秋田はこんなものかと諦めるわけにはいきません。今までやっていなかったのだから、これからやれば挽回できる。そしてそのチャンスは早ければ早いほど有利です。
この数字は、今の秋田であり、これからの秋田を100%表すものではありません。
どうか、皆さんの力を貸してください。絶対に変えることができます。