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  • 「子どもは正しい判断が出来ないから、大人が代わりに判断する」という正しくない判断。

    選挙も終わりここ数日は様々な意見をお伺いするべく挨拶回りをしていますが、選挙があったということもあり地域課題や政策課題を提示されることが少なくありません。

    私は、これからのまちづくりを考えた時にはパブリックコメントや説明会だけではなく様々な年代の声をしっかりと聞くべきだと思っています。特に、若者世代の、子どもたちの声を優先的に聞くくらいの取り組みも必要なのではないでしょうか。
    過去の一般質問でも「子どもたちが意見を表明できる場を!!」と訴え続けていますが、なかなか前に進む気配は感じられません。
    秋田市に限らず日本全体で言えることかもしれませんが、児童福祉、まちづくり、政策を考える時いわゆる大人の都合で子どもたちの声を無視しているように思います。どのような政策でも机上の空論で終わってしまっては意味がありません。特に子ども施策に関して言えば、大人の都合が優先されすぎていると常日頃感じます。
    この根幹にあるのは「子どもは正しい判断が出来ないから、大人が代わりに判断する」「子どもは人生経験も浅く、意思決定が出来ない」「子どもは大人に従うべき」といった考えがあるのではないでしょうか。
    でも、本当にそうでしょうか。
    子どもは正しい判断が「できない」ということは裏を返せば、大人は正しい判断が「できる」ということになります。しかし、今の我が国の現状を見てみると必ずしもそうと言い切れるわけではありません。

    仮に私たちが常に正しい判断を繰り返してきていれば、今のような状況には陥っていないはずです。
    何が正しくて何が間違っていたのかは振り返ってからでなければ判断できませんが、少なくとも我々政治家や行政は一人でも多くの人の声を真摯に聞き、そしてそれをもとに判断を下すということはできるはずです。

    特に、今の子ども達が何を考え何を求めているのかをしっかりと把握していなければ、私たちが考える子ども施策や若者施策は机上の空論で終わってしまいます。ですので、子どもや若者の意見を積極的に聞く場を設ける必要があるのではないでしょうか。

    この際に気をつけなければいけないのは、子ども達の意見を集約する場を設けるのは私たち大人だとしてもその集約作業に関しては子ども達に主体的にやってもらうということです。
    当然経験もないですし、すぐに人の意見に影響を受けてしまったりする可能性があるので、最初から100%成功することはないですが、そこは「経験豊富な大人」が懐深く待つという決断をするのも必要なのではないでしょうか。

    先日の報道でもありましたが、秋田県の人口は100万人を切りました。
    この先、30年は人口を増やすというのは不可能な話です。今の子どもが大人になった時、もう一度右肩上がりの元気な日本を作り上げていくために、辛抱するところは辛抱し、つぎ込むところにはつぎ込むという努力が必要です。
    私には真っ暗闇を一瞬で明るくするようなマジックの様な施策はありませんが、30年後の秋田が、そして日本がもう一度輝けるチャンスを手に入れるための道筋をつけることは出来ます。
    その道筋をつけるために今後も頑張っていきます。