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  • 少子化少子化というけど、実際のところどれ位問題なの??

    2016.09.25

    地域の方にお話をお伺いするとほとんどの方に言われるのが「若いんだから少子化対策一生懸命しなさいよ!」系のことです。
    この少子化対策ですが、日本中で課題となっているわけですが秋田県全体を見てみると「少子化」ではなくすでに「少子社会」となっています。同じように秋田県の場合、高齢化社会ではなく高齢社会なわけですが、実際のところ真剣に問題意識を持っているかというとそうでもないような空気を感じます。
    少子化の何が問題で、何をしなければいけないのか分からずに、「みんな言ってるからヤバいんじゃね?」的な人も少なくないのではないでしょうか?

    私が政治の道を志した理由一つは「このまま人が減り続けたら、秋田はどうなるの?」と思ったのがきっかけでした。そのために、産みやすい育てやすい秋田市を作るために日々考えています。

    少子化対策の本質はとてもシンプルです。
    結論から言うと、「より多くの女性が安心して子どもを産みたくなる街」を創っていけばいいだけです。でも、その「安心して」「産みたくなる」街を創るためにどんなことをしていったらいいのかというのを考え始めたら無限ループに突入します。
    子どもを産もうと選択された女性を地域で、街で喜び、支えていける街を目指していくことが何よりも重要です。子どもを産みたくなる街、子どもを快適に育てられる街を創っていくということは、結果として私たち男性にとっても、高齢者にとっても、まだ結婚を考えていない若者にとっても、全ての世代に喜ばれる街になるはずです。

    で、今日書くことはもしかすると気分を害する方もいるかもしれませんし、全力で否定する方もいるかもしれませんが、まずは自分が考えていることを書かせていただきます。
    ちなみに、出産や子育ての話をすると必ず産まないという選択をした人や、産めない人はどうするんだという議論に流れることがあります。もちろん、子どもを産まないという選択をした女性もしっかりと尊重され、同時に子どもを産めないという女性へのケアも最大限していかなければいけませんが、今日は「どうしたら子どもは増えるのか」ということに集中します。
    また、日本のため地域のために出産するんじゃないと言われるかもしれませんが、僕は出産する時の動機なんて何でも良いと思っています。
    「大好きな人との子どもが欲しい」「娘に兄弟を」「日本のために」何でもいいんです。何でも良いんだけど、いろんな考えの中で、産み育てやすい秋田市を創っていくというのが僕の目標です。
    現状の社会を見ていると、あまりにも子育てをしにくい社会になっているのかなと感じます。

    少子化少子化と言ってるけど、少子化の何が問題なの?と聞かれてぱっと答えられる人は少なくないと思います。
    私が考える問題は大きく3つあります。
    1・このまま解決策を見つけられなければ、いずれ日本人がいなくなる。
    2・生産人口が減少し、経済が回らなくなる。そして財政バランスも崩れ、年金制度や医療制度も崩壊しかねない。
    3・世代間格差が広がり続ける。

    現在の秋田市がどれくらいの規模で少子化が進んでいるのかを説明します。現在の秋田市では、一人の女性が一生に産む子どもの数を平均した合計特殊出生率が約1、3くらいで推移しています。子どもは女性だけでは生まれないので、男女二人が必要になります。合計特殊出生率、男女二人から産まれる子どもの数が2、07の時に、人口の増減は横ばい、プラスマイナス0となります。
    0、7も低い状況が続いています。

    現在、合計出生率が約1、3で、年間約2300人前後の出生数で、平均初産年齢が約29歳で1世代を約30年で計算すると30年後の出生数は約1500人、60年後は975人、90年後は630人が秋田市での出生数となります。
    これは今の合計特殊出生率が変わらない前提で出される出生数ですが、今年生まれた子どもがおじいちゃんおばあちゃんになる頃には1000人も子どもが生まれません。

    日本中で、人口が減少する局面を経験した自治体はありません。誰も経験したことがないんです。
    誰も経験したことがないということは、まだ、何が正解なのか分からないんです。でも、少なくとも「今までと同じことをしていてはいけない」というのは分かります。裏を返せば、今までやったことのないことをやっていかなければいけないということです。

    秋田市では(正確にいうと日本中で)、妊娠から出産・子育てまで切れ目ない支援をする【ネウボラ】というのがスタートします。
    この取り組みだけで、霧が晴れたように全てが解決するとは思っていませんが、これがきっかけで前進していけばなと考えています。毎度毎度恐縮ですが、何か知恵がありましたらご助言くだされば幸いです。

    少子化対策は今日やって明日効果が現れるものではありません。また、5年後10年後どうかという問題でもありません。本当に長いスパンで考えなければいけません。

     

    日本が人口減少局面に入ったのは2015年の国勢調査で2010年に比べ約95万人減少したのが初めてですが、一番最初に人口減少、少子高齢化の警笛を初めて鳴らしたのはいつだか分かりますか?
    1974年の42年前です。
    40年以上前、僕が生まれる10年も前に「今のままじゃ少子化になって人口が減少しますよ!」と警笛が鳴らされていました。

    それからようやく最近になり少子化対策に本腰を入れ始めましたが、40年以上かかった課題をすぐに解決することはできません。
    そんなに長いんだったら、俺らいないかもしれないじゃん!?と思うかもしれません。僕も82歳になっているので生きているかは分かりません。でも、孫には会いたいんですよね。まだまだ子どもも生まれたばっかりだし、二人目三人目なんて考える余裕もまだないけど、いずれは孫と一緒に遊びたいんですよね。

    僕たちは子育て環境の整備を進めて行くということは今日明日直接的に恩恵を受けることは少ないですが、自分たちの子供が大人になった時、必ず目に見えた効果が出ています。

    だから、今僕は、この少子化対策に全力で取り組みたいんです。