BLOG

  • H27年度の決算審査の忘備録

    9月2日から始まった本会議もいよいよ後半戦の終盤ですが、本日予算決算委員会の分科会全ての審査が終了しました。
    決算審査では、27年度に使われた税金が有効に無駄なく使われたかを審議するのですが、昨年は初めての決算ということもありどのように進められるのか分からずに手探りの状態でしたが、2年目の今回は前回の反省も活かしてやらなければなと少し気負ったところがあったなと思っております。
    私が所属している委員会・分科会は「厚生委員会」ですが、出産から子育て、年金、介護、医療など「命」に直結する事業が多いです。
    日本全国そうですが、秋田市の財政状況や社会背景を考えると「あれもやります、これもやります」というのは逆に無責任です。効果があるものをより成長させ、効果が薄いものや限定的なものはある程度我慢をし進まなければなと思います。

    で、今回の決算審査を通して、以下について改善をしていかなければいけないなと気づいた点を、今後の活動に活かすために、忘備録的にまとめていきます。

    1・保健所関係
    ・地域保健推進活動支援事業 予算額122万円 決算額119万3000円
    平成26年度に比べると43地域で行っていた活動が42地区になっている。御野場地区での活動の継続が難しくなってしまったが、今後同様に「担い手の不足」問題に活動が継続しづらい地域が出てくる。
    推進員がいない地域でも活動が継続されるよう、また担い手に過度の負担がかからぬよう対策をしていかなければいけない。
    また、同事業だけではなく様々な分野で担い手不足は深刻化してくるので、町内会長や社会福祉協議会に過度の負担がかからないような対策を講ずるべき。

    ・動物管理衛生費 予算額1058万9000円 決算額958万7000円
    年間での犬の殺処分は11頭、ねこの殺処分は146匹。そのうち飼い主からの引き取り依頼での殺処分は犬6頭、ねこ15匹。犬一頭あたりの殺処分経費は2万4840円、ねこ一匹あたりの殺処分経費は3240円。
    飼い主の高齢化や病気での引き取り依頼は100歩譲って仕方ないが、噛む吠えるなど飼い主の「躾」次第で如何にでもなる理由での引き取り及び殺処分は命を大切にしていく上では理解しがたい。
    熊本などの殺処分ゼロの都市の事例を参考に今後秋田市も動物愛護の観点からも殺処分ゼロを目指していくべき。幸い秋田県知事も猫好きなので、県と市がしっかりと連携をして進めていけるのではないかと思う。

    2・市民生活部関係
    ・家族、地域の絆づくりの推進経費 予算額452万8000円 決算額452万4000円
    秋田市が考える「絆」とはなんなのかをはっきりしなければ、事業の方向性も決まらないし、講演会やコンサートを開催しても「地域の絆」や「家族の絆」が深まるとは思えない。
    また、絆が強くなったとか変わらなかったというのは効果が計れないので、課題も見つけづらい。効果の検証をしっかりとできるようにすること。やればいいという事業はやらないほうがマシだと思う。

    ・市民協働実践活動サポート事業 予算額118万8000円 決算額112万3000円
    「つむぎすと」の育成事業。育成するのはいいが、育成後どんな場面での活躍を期待しているのか不明。

    ・後期高齢者健康診査事業 予算額8042万2000円 決算額7864万4000円
    不用額が出たとは言え、概ね見込み通りの受診者数。今後も糖尿病始め現代病の早期発見と、また健康寿命の延伸を目的とした取り組みに今後も期待。

    3・国民健康保険事業会計
    未納者数、未納額ともに減少はしているが、国民健康保険制度自体を考えると対策は必要。27年度の未納額は約30億円にのぼるので対策を考える。
    また、少子高齢社会にともない加入者は減っているが給付費が増えている現状を考えると、少子高齢社会の一番一丁目の秋田だからこそ国への要望などを通して制度の見直しを若者としては求めていく必要があると考える。

    4・ 子ども未来部関係
    ・児童虐待防止推進事業 予算額146万6000円 決算額129万4000円
    児童虐待は年々深刻化しているし潜在化している。代表者会議や実務者会議では全国的にも珍しく様々な分野の方が参加し、意見を集約しているので、秋田市は子育て環境の充実を目指していく上で、今後児童虐待ゼロを目指すためにも同取り組みを強化し、全国的な対策の事例となるよう頑張って欲しい。

    ・子ども未来センター運営経費、ファミリサポートセンター事業、在宅子育てサポート事業
    子育て世代にまだまだ知れ渡っていない。全国的に見ても子育て支援にもしっかりと取り組んでいるということを伝える手段を考えること。
    良いことをしていても伝えきれていなければ、両者にとってマイナス。今後、周知できるよう自分自身も知恵を出し取り組んでいく。

    5・福祉保健部関係
    ・避難支援対象者名簿の作成
    個人情報の保護などいろんな課題はあるが、万が一大きな災害が起きた時に個人情報だのなんだとは言ってられない。救える命を救うためにも、避難支援を必要とする人には名簿への登録をしてもらうこと。また、個人情報が大規模災害時以外では使用されないという信頼をしてもらうこと。

    ・生活保護費 予算額91億5921万8000円 決算額89億4955万4000円
    全国的に不正受給などの課題があり秋田市でも実情を把握すること。
    高齢化に伴い、医療扶助、介護扶助の割合が高くなっていっている。今後も高くなると容易に予想がつくので対策を講ずること。また、年金制度の兼ね合いもあるが、53%が高齢者となっている。
    本来、生活保護は生活の自立を目的としているので今後負担の仕方などの問題も生じる。対策は急務。