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  • 6月議会一般質問〜「多子化」の推進について〜

    2019.06.14

    次に、「多子化」の推進について、知事にお伺いします。
    少子化が始まり人口が減っていく可能性があると指摘されてから四〇年近くの月日が流れました。私が生まれる前の指摘にもかかわらず、未だに解決の道筋をつけることはできていません。
    本県は、人口減少、少子高齢化の先頭を走っています。県も様々な分野で少子化対策をしていますが、その効果が目に見えて現れているわけでもありませんし、全国を見渡しても、そのような施策は、どの自治体も打ち出
    せていないと思います。
    私には兄と姉がいますが、私自身子育てをする中で感じるのは、両親はよく三人も育ててくれたな、という感謝の気持ちです。祖父母は、現代よりも恵まれない生活環境の中で、この倍以上の子供を育てており、正に超人だったのではないかとさえ思ってしまいます。
    私の感覚的なものですが、人口減少対策、少子化対策と聞くと、どこか後ろ向きなイメージを抱いてしまいます。少子化への対策を施すというよりは、より積極的に、たくさんの子どもを産み育てやすい環境を整えていくことなど、「多子化」を進めていくことが、私たち政治家が果たすべき役割の一つでもあります。人口減少を前提に様々な施策や政策を打っ
    ていくのは当然のことですが、子どもを多く産んでもらえる環境の整備もまた必要であり、そのメッセージを恐れずに発信していくことが重要であると思います。
    子どもを産んでもらえるようにと発言すると、時に、失言扱いをされることがありますが、言いにくいことや、誤解されやすいことから、私たちは逃げてはいけません。
    県民の理解を得るため、より丁寧な説明は必要ですが、若い世代として、次の世代に責任を持つものとして、述べさせていただきます。

    人口減少が進み、子どもが少なくなってしまうということは、消費者の減少を意味し、マーケットの縮小、経済活動の衰退を招き、結果として、私たち国民の経済環境の悪化も避けることはできません。そして、我が国の国力は低下し、生活環境、ひいては今の社会システムを維持できなくなってしまう危険性すらあります。
    国民、県民の多くがそれを望むのであればいいのですが、私は、そのような社会は、望みません。
    戦中戦後のように産めよ増やせよと言っているのではありません。子どもを産みたくない、または事情により産むことができない人を尊重するというのは当たり前のことですが、産みたいと思っている人のため、またはそうした人を増やしていくため、子どもを産み育てやすい環境を積極的に整備していくことは、行政として非常に重要な施策だと思います。
    結婚する人も減り、平均初産年齢も高くなり、育児、出産へ肉体的、精神的、経済的な負担も多いのですが、それでも各種調査を見てみると、もう一人産みたいと考えている人は少なくありません。こうした方々のため、少子化対策ではなく、「多子化」の推進という観点で施策を進めていくことが必要と考えますが、知事のご所見をお伺いします。