こんばんは。秋田市議会議員の宇佐見康人です。
今日は厚生委員会が開催されたわけですが、私が想定していた以上に時間がかかったなと思います。
と言うのも、厚生委員会は「揺り籠から墓場まで」と言われるように、審査する事項が多岐に渡ります。市民生活に直結する(全ての委員会が直結しているわけですが)案件が多く、今回も合葬墓についての説明、先日の笑咲保育園の不正受給の問題、冬の除排雪に関する報告などがありました。中でも、合葬墓については私たちも反省しなければいけませんが、合葬墓の整備に関する予算が計上された時に誰も「墓じまい」のことを想定していなかったということがあります。
前回の議論では大きく、墓の後継者がいない方へどう対応していくのか、他都市の事例のように骨壷を納める合葬墓にするべきではないかという議論が中心でした。また、1500名分のスペースでこれほど需要が高いとは誰も予想していませんでした。
しかし蓋を開けてみれば、徹夜で並ぶ人まで現れた上に、後継者はいるものの子や孫に迷惑をかけたくないという理由から墓じまいを考え申し込みをする人も多かったとのことです。
委員会でも、そして先の一般質問でも今後は合葬墓を他の市営墓地にも設置することを検討することや、募集方法も再考するとのことでした。
私も以前の委員会では、65歳という要件に対して、人はいつ亡くなるか分からないから年齢制限は撤廃してもいいのではないかという趣旨の質問をしましたが、このように需要が多いことを考えると私の考えも変えなければいけないなと痛感しております。
まずは、現実に墓の後継者が本当にいない人、年齢が高い人、現実問題としてお墓が無く困っている人の優先順位を上げ対応していかなければいけないのではないでしょうか。保育園の入所申し込みは点数制を採用していますが、今回の合葬墓も先着順では無く、点数制を採用するのも一つの手かもしれません。
少し語弊があるかもしれませんが、今回の件で一つだけ私にはなかなか納得でき無いのが、「子や孫に迷惑をかけてくない」という理由での申し込みです。
人は必ずいつか死にます。10年後かもしれませんし、20年後かもしれませんし、明日かもしれません。必ず死にますが、いつ死ぬかは分かりません。子や孫に迷惑をかけたくないというのも理解はできますが、しっかりと話し合い贈与や遺産、家を誰が引き継ぐのか、そしてお墓はどうするのかというのは生前に親子でしっかりと話し合って欲しいです。
また、現実的に終活を始めた親の子ども世代からすると、そのように考えさせてしまって申し訳ないという気持ちにもなります。親が亡くなるのは当たり前のことであり、いつかやってきますがそれを迷惑だなんて思う人が一人でも少なくなるような社会になることを目指していかなければと思います。
しかしながら、現実問題として墓地を用意するのは自治体の義務でもありますので様々な角度から検討していかなければいけない課題なんだなと痛感したところであります。