2021.02.07
森元首相の発言が女性蔑視では無いかとメディアを中心に盛り上がっています。
全体を読んでも、私の感覚とは違いますし、擁護できるものではなく悲しい気持ちになってしまいますが、かと言って森さん個人を徹底的に攻撃する事が、本来の問題の解決に繋がるかといえば、そうは思いません。
男女平等も女性活躍も男性育休もLGBTも環境問題も根っこは一緒だと思います。
本当に解決に向け前に進めるとしたら、これまで「当たり前」としてきた人たちにどう理解してもらうかがとても重要なこと。
お前の考えを変えろ!と言うのは簡単だけど、どうやって考えを変えてもらうかが大切な事であって、考えが合わない人を非難し攻撃するのは、問題の解決を遠ざけてしまうように思います。
また、近年様々な場面で【平等】が求められますが、この平等が結果の平等なのか、機会の平等なのか、全く別次元の平等なのかも考えなければいけないと考えます。
もしも結果の平等を求めるとしたら【多様な社会】からは少し離れてしまいますし、機会の平等だけを追求してしまうとそこには別の不平等が生まれる可能性もあります。
今回、森さんにも、そして森さんを必要以上に責め立てる一部の人にも【みんなそれぞれ違うという事を認める力】が足りないのではと、やり取りを見ていて感じます。
森さんの発言は全体を読んでも良くないですが、この機会に【差別と区別】【平等と公平】についてそれぞれが考える事で、社会は前進するのではないでしょうか。
あと、この問題が政局に絡めた活動になってしまった途端に少し他人事になってしまったのが残念でなりません。
#me_too の時もそうでしたが、本来の問題の解決を目指すのであれば、変な方向での運動には利用せずに進めて欲しかったというのが正直な所です。
私たちが目指すべき社会は、マズイことを言った誰かを吊し上げる社会ではなく、その発言の根底は何なのかを見定め、解決に向け動いていく事では無いでしょうか。