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  • ネウボラって何ですか?

    2016.10.10

    【ネウボラって何ですか?】

     

    秋田市では10月から妊娠から子育てまで切れ目のない支援を行うための「秋田市版ネウボラ」なる事業をスタートさせました。
    ネウボラとはフィンランドで始まったネウボラ事業ですが、日本では妊娠したと思ったら多くの人は産婦人科やレディースクリニックに行くと思います。そして妊娠していることを告げられ、母子手帳をもらいに役所へ足を運び、妊娠期の色んな体験や勉強をするために地域のCSなんかに足を運び、定期検診を受けに産婦人科へ行き、そのほかにも必要に迫られ、会社を休み、色んなところへ行かなければいけません。
    出産したらしたで、出生届を市役所に持って行き、様々な手続きで2時間くらい時間を使い、その都度同じ説明をし、保育園に入れようと思ったらまた別のところへ足を運び・・・少子化対策が日本の課題だ!!!と言われて久しいのに、子育て世代の目線に立った運用はまだまだされていません。

    でもフィンランドでは、各自治体に「ネウボラ」という子育て支援を行う施設があります。ネウボラを直訳すると「アドバイスの場」という意味ですが、その施設には保健師や助産師が常駐し、妊娠から出産、子どもが生まれた後も6歳くらいまで切れ目なくサポートしてくれます。妊娠期からの不安や悩みを対話を繰り返します解消してくれたり、いろいろな届け出なんかもそこで受理してくれたります。
    また、母親へのアドバイスだけではなく、父親や家族に対しても教育をしてくれます。母親が母になる準備をうすると同時に、父親も父になる準備を、家族も新しい命を受け入れる準備を進められます。

    フィンランドの場合、妊娠かな?と思ったら、行くのは病院ではなくネウボラだそうです。妊娠中は10回ちかく健診に通い、医療的なチェックだけでなく、妊婦の不安や悩みを聞いたり、家族の状況を話したり、父親も一緒に参加したりします。
    また、出産後の健診もネウボラを中心に行われるので、日本の場合は母親は産婦人科へ行き、子供は小児科へ行くのが普通ですが、フィンランドの場合はネウボラで母親も子供も一緒に健診を受けることが出来ます。

    めちゃくちゃザクッとした説明ですが、こんなネウボラ事業も日本全国で広まり、いよいよ秋田市でも「秋田市版ネウボラ」と銘打ち10月からスタートしました。
    大きな期待がある反面、日本でこの制度が浸透するのかは疑問符が残ります。

    形だけやっていますよという支援であればやらない方がマシなので、今後も子育て支援に直接的に結びつくように眼を光らせてチェック&プロポーザルを繰り返して行きます。