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  • 厚生委員会行政視察所感

    視察日程
    平成30年7月3日(火)~5日(木)

    視察先
    横須賀市、宇治市、守口市

    視察項目
    神奈川県横須賀市  エンディングプラン・サポート事業/終活情報登録電動事業
    京都府宇治市  宇治市認知症施策について
    大阪府守口市  幼児教育・保育料の無償化


    【横須賀市】  エンディングプラン・サポート事業/終活情報登録電動事業

    これから更に急激な少子高齢化が進み、秋田市も独居高齢者が増える事が簡単に予想することができる。横須賀市では、身元が分かっていても引き取り手がいない単身高齢者が2040年には死亡者の10%は独居高齢者になってしまうらしい。おそらく秋田市も同様の数字になってしまうと思われる。
    子や身内に迷惑をかけたくない親が増えてきているという話を聞きとても切ない気持ちになった。戦後復興、高度経済成長、日本の礎を築いてくださった方たちが、亡くなる時に無縁で亡くなる。身元が分かっていても、引き取り手がいない。身内に迷惑をかけたく無いという理由で無縁になってしまう。生前の意思のが尊重されない、死をもってしても尊厳が守られない死に方をしなければいけない時代になってしまった。
    私にも70近い両親がいるが決して迷惑だなんて思っていないし、今まで育ててもらったことを考えるとそう思わせてしまうことがすでに罪なのかもしれないという気持ちにさえなった。
    身寄りのない人が亡くなる時に生前の意思を尊重するための取り組みというのは分かるが、子供や身内がいながらコミュニケーションが不足しこのような状態になっているのだとしたら私たち世代もしっかりと反省をしなければいけないし、その対策もしなければいけないのかとも考えた。
    しかしながら行政がどこまで家族のことに首を突っ込むかは非常に難しい問題でもある。今まで家族の絆づくり事業などはどちらかといえば批判的に見ていたが現状よりも酷くならないために必要なことなのかもしれない。
    合葬墓への納骨については秋田市が安すぎるので、本当に困っている人や所得制限などを設けて対応することも必要なのではと感じた。


    【宇治市】 宇治市認知症施策について

    「認知症になっても宇治市に住み続けられるような優しい街」という分かりやすく伝わりやすい取り組みだなと感じた。また事業も明確で、認知症の早期発見、認知症への理解を深める取り組みを進めるために認知症予防、介護予防、地域包括支援の3本柱を掲げているのは秋田市のエイジフレンドリーシティも見習わなければいけないのではないかと思う。とは言え、同事業の認知度もまだまだ低くこれからどう普及させていくかが課題だとしていたので、相互に連携をしながらそれぞれの理解度、認知度を広めていけばいいのではと感じる。日本中を探せば同様の事業をしている地域はたくさんあると思うのでそういった地域とも連携が必要なのかもしれない。
    また、認知症にならないための取り組みでは40歳を過ぎてから対策をしても少し遅いというのには驚いた。認知症患者を出さないためにも秋田市も若年からの対策と、理解度の向上をしていかなければいけないと思う。
    余談だが、高齢社会になってしまった現状を考えれば、改めて高齢者に優しい街よりも子供に優しい街を目指していきたいと思った。

    【守口市】 幼児教育・保育料の無償化

    制限なく0歳児から5歳児までの保育料を無償化している守口市もやはり課題は財源だと言っていた。人口規模などを考えれば隣の潟上市でやっていけば秋田県全体の受け皿になりうるのではないかと思う。
    子育て世帯に優しいまちづくりで市民の定住を促進=活気と賑わいがあり、消費喚起で地域の事業者も潤える皆が希望を持てる街=経済負担の緩和で安心の子育て、子育ちという表現をしているのにはとても共感を覚えた。未来への投資は保護者への投資ではなく子供への投資であり、同時に女性活躍も促すことができると思う。
    秋田市では所得制限や年度制限があり恩恵を受ける人のバランスが難しくなっている。この後国の方針で幼児教育が無償化されるが、そこら辺のバランスもしかりと考えて欲しいと同時に親への支援ではなく子供への投資であるという視点を忘れないでほしいし、自分も忘れずに子供施策を進めていきたい。
    また、これからは保育士の処遇改善や成り手の確保、どこまで無償化するかという課題も議論していかなければいけないと思う。