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  • 厚生委員会視察〜岡山市・尾道市・池田市〜

    こんにちは。秋田市議会議員の宇佐見康人です。
    今月は視察続きでブログをまともに更新できない(していないだけ)日々が続いております。反省です。
    ということで、今日は厚生委員会の報告を。

    【岡山市】  在宅介護総合特区(AAAシティおかやま)の推進について

    待機高齢者が日本全国で増え在宅介護の需要が今後さらに高まることを考えると、岡山市の先進的な取り組みは全国で参考になると思う。特別養護老人ホームを整備するよりも、在宅介護で予防介護の意識を高めたり、介護レベルを改善していくための取り組みは必須である。
    特に、事業者の評価制度は事業所をやっていれば保険収入が入ってくる仕組みに一石を投じるいい機会になると思うが、国が主導してやるときにはおそらく大きなハレーションが起きるのだろうなと感じた。
    各自治体に落とし込む際は、トップの決断で行うことは可能ではあるものの、事業所との意思疎通と財源の問題をある程度道筋をつけてから進めなければ反発にあうと思う。
    しかしながら、将来世代への負担の抑制は待った無しの状況が続いているので、高齢者には元気に年を重ねてもらうという意識付けは行政、事業所だけではなく、市民の間でも前向きに考えていかなければいけないことなので、秋田モデルとして進んで行くべき道を考えたいと思った。

    【尾道市】  おのみち幸齢プロジェクトについて

    高齢者=負担という意識ではなく、高齢者=財産という考え方は私も持っていたが行政として強く進めようとしている姿には感銘を受けた。
    また、尾道市の同プロジェクトで一番学ぶべきことはPTの設立から答申をまとめて反映させるまでのプロセスだと思う。強すぎるリーダーシップだけではダメだし、意見をまとめるだけでもダメで丁度いいバランスが保たれて各事業に反映されているのかなとも感じた。
    秋田市では人口減少が喫緊の最重要課題と認識しているが、秋田市も協議会や連絡会だけではなく、上下左右幅広く横断できるようなPTを立ち上げ進めていくべきだと思う。
    エイジフレンドリーシティを始めてから何年も経つが未だに市民の認知度は低いままだが、この事業こそPTをつくり意見集約をし部局横断的に進めていけるものだと思う。高齢者に優しいまちも必要だが、高齢者が主体性を持ち、高齢者が元気に年を重ねられる取り組みを秋田市は目指すべきであると思った。
    岡山市、尾道市もそうだが高齢者になってからのアプローチは全国のモデルだとは思うが、昨年視察をした上田市のように、40代からの健康意識作りにももっと力を入れるべきだとも感じたので、将来起こりうる問題を未然に防ぐための取り組みにももっと力を入れていくための策を考えたいと思う。

     

    【池田市】  池田市送迎保育ステーションについて

    送迎ステーションの仕組みよりも、ステーションの運営に興味がわいた。保育園からステーションへ送り届けてもらってからも一定時間は保育をしてもらえるし、土日の保育にも対応している点は働くパパママにとっては渡りに船だと思う。
    秋田市でも年度当初は待機児童がいないものの、年度途中には待機児童が発生してしまう。また、本来幼稚園に入りたかったと言っていた人たちも、こども園が増えたことで一号認定での希望するこども園入園ができなかったという話も聞く。これから、秋田市でも国でも保育料、幼児教育の無償化に向けて進んでいくが、ますます待機児童が増えてしまうというのは容易に想像できる。
    通年で待機児童をゼロにするための取り組みとして、池田市のように面積が狭い自治体では送迎ステーションは有効と思ったが、秋田市のように面積が広いところでは実現性は少し難しいのかなとも感じた。
    秋田市だけではないが、少子化対策の一環として保育料、幼児教育無償化を進めるのであれば同時に待機児童対策にもさらに本腰を入れなければ、子育て世代の不満は募ってしまうのではないかとも思う。
    待機児童解消のため、そして子育て世代の環境の整備のためにも送迎ステーションに限らずに様々なアイディアを出していきたいと思う。